作品名

高橋建設本社屋

設計

象設計集団

受賞

所在地

北海道 北海道地方

竣工

1998年

カテゴリ

オフィス

概要

北海道・帯広市にある、農業土木工事専門の会社の社屋である。社長のモットーは残業させない、しないこと。

社員は総勢35名であるが、会社で常時働いているのは10名前後。25名は、一年の大半が現場作業のため不在で、雪が積もる冬の間だけ会社に戻る。雪が積もって仕事が暇な時には、社員の家族を集めてパーティを開く。

照明計画にあたっては、自然光をどう生かすか、自然に包まれた建物と執務空間としての機能を、どのように融合させるかが、課題であった。

1haの大地に半分埋まった建物のまわりは、「風水」をもとに、東西南北に4つの特徴ある庭が作られた。

緑の間に見えるのは光の井戸で、事務空間に3か所設けられている。天気の悪い日には150wメタルハライドランプで明るさを補う。

中2階の休憩室は、白熱灯の柔らかい光でくつろげる明るさになっている。

事務空間の天井高は6,3m。執務に充分な照度を確保するため27wコンパクト蛍光灯が4灯入ったオリジナル・デザインの吊下灯を主照明とし、250wハロゲンランプで曲面天井を照らし上げている。平板になりがちな事務空間に解放感を与える光の井戸、鉢植えの樹木や太い柱に木漏れ陽のような陰影をつくる吊下灯の光、土の中に曲線を浮かび上がらせるアップライトの3つの光が解け合い、人工光の存在を感じさせないオフィスにすることに成功した。