作品名

コーベコニシ本社・流通センター

設計

山本良介アトリエ

受賞

1994 G-Mark施設賞

所在地

兵庫 近畿地方

竣工

1994年

カテゴリ

オフィス

概要

この建物は、酒販問屋コーベコニシの新本社であると同時に、酒販情報センター、流通センターの役目を果たすように計画されている。建物のテーマは「浮遊する数寄屋」。茶室建築から生まれた数寄屋づくりの「粋」という概念に、海水の中に浮かぶ厳島神社の浮遊感を重ねたイメージで設計された。

照明計画では、建物が宙に軽く浮いた感じを表現すること、構造体の美しいリズムを見せることの2つをポイントとした。高床式の事務所棟は、1階を暗くすることで、明るく照らされた2階の屋根を強調し、建物全体を光のウェーブとして見えるようにした。

エントランス・ロビーとトラックの駐車場となっている1階の照明は、床埋め込み器具からのアップライトを設置し、闇の中に柱だけを浮かび上がらせた。2階にある事務所は、天井の木の梁の間に蛍光灯の半間接器具を吊り下げて、曲線の柔らかな流れ、木の温かさを生かした照明とした。倉庫はメタルハライドランプの投光器による天井間接照明とし、端正にデザインされた鉄骨や梁の美しいリズムをそのまま見せた。