作品名

ホテル・グランパシフィック・メリディアン

設計

久米設計

受賞

1999 IES/Section Award

所在地

東京 関東地方

竣工

1998年

カテゴリ

ホテル・宿泊施設

概要

臨海副都心に建てられたこのホテルは、宿泊やレストランの利用だけでなく、展示場、会議場、宴会場として、多くの人に利用される施設である。外構照明計画では、ホテルとしての華やかさが感じられると同時に、ホテルの存在が遠くからもわかるようにすることを第一に考えた。

アプローチ道路は足元棟と樹木投光で明るさを低く押さえ、奥に見えるエントランスの柱や壁面を積極的に照らし、際立って明るく見えるようにした。

高層建物は、白い光で周囲を縁取る形に投光照明した。下からは1.8kWメタルハライドランプの超狭角投光器4台で照らし上げて縦の線を、29階からは150Wメタルハライドランプ36台で横の線を強調した。高さ110m、幅5mの建物側面への投光は、壁面と器具の距離がわずか1.5mしか取れなかった事から、投光器とランプの選定には細心の注意が払われた。また、縦方向に5,600ケルビンのランプを使ったのに対し、横方向には暖かみのある白い輪郭を印象づけるために、色温度がやや低い4,200ケルビンのランプを使った。投光幅が狭いので光色の差は気にならない。

くっきりと浮かび上がる白い輪郭は、副都心を走る電車の車内からもよく見える。適切な光源と照明器具を使うことにより、遠くからもはっきりと見えるダイナミックで優雅な景観をつくる事ができた。